天空率計算で必要となる高さ制限適合建築物・計画建築物・測定ポイントは、従来の高さ制限(斜線・日影)のように、建物全体に対して検討する方式とは異なり、敷地形状や道路接道状況に応じて、原則として境界線単位等で区域毎に算定しなければなりません。
ADS8は、デフォルトを対象境界線の間口に合わせた適合・計画建築物及び測定ポイントを区域毎に自動生成を行い、更に区域単位の廻り込み処理をパラメータ設定により自動処理を行います。また、天空率計算に関しても、システム計算と一般的に用いられる求積計算及び位置確認線も含め、一括計算が可能です。
自動生成について詳しい内容 >>

ADS8の天空率計算はCADベースの天空率システムのように図形上に描かれている数値情報をその都度拡大して確認する方式とは異なり、測定ポイントの情報を区域単位に一覧で確認することが可能です。
また再計算により自動更新されますので、“計算結果をどう保存するか”ということは意識することなくシミュレーションが行えます。

天空率を利用した計画における申請には、通常“位置確認線”と呼ばれる天空図と配置図の整合性を確認するための標記が必要となります。ADS8では、自動もしくは手動による位置確認指定を事前に行うことにより、シミュレーション中に天空図とアイソメ図の両方に線分を表示することができます。
天空率を用いた計画では、天空図に投影された建築物から変更箇所を察知できなければなりませんが、建築物の形状が複雑になると天空率に影響を及ぼす建物が、どの箇所なのかが判別しにくくなります。
ADS8ではこの位置確認線をアイソメ図でも同時に表示することにより、影響箇所をすばやく確認することが可能です。

あくまでも基本機能(処理)は自動生成ですが、行政指導等により自動生成では補えないケースが生じます。
ADS8では、自動生成された領域内に測定ポイント情報も保持した上で、適合or計画建築物を任意編集することが可能です。
また、測定ラインはピッチの変更も含め円弧ラインの作成と様々な状況にも対応可能です。また、適合建築物の平面形状を入力することにより計画建築物を自動生成することも可能ですので、他の手動方式システムと比べても作業効率が向上します。
算定区域が 1m程度の微細な屈曲となる敷地境界線の場合、それらを一つにまとめて算定しても構わないケースがあります。
ADS8ではそれぞれ表示された領域に対して、“グループ化”コマンドにより、共通のグループ属性を指定することにより、適合建築物の合成及び総延長による測定ポイントの生成等も自動生成することが可能です。
適合建築物は、境界線から壁面後退位置までの間であれば、原則としてどの位置から立ち上げても構いません。距離の取り方により天空率が変動しますので、微妙な調整を必要とする場合はこの後退距離の考え方も重要となります。
ADS8ではデフォルトの生成は後退位置となりますが任意指定も可能となります。
逆天空率は、日影規制シミュレーション時に行われる逆日影とは異なり、比較する元の建築物(適合建築物)がなければ算出できないため、更地の状態でのボリューム算定は実質的にできませんが、ADS8では、それらを補う形で、様々な逆計算機能により天空率シミュレーションをアシストしています。
“天空率ナビ”では、算定結果がアウトになっているポイント等からどの範囲(角度)が影響しているかが判るラインを算出します。指定されたポイントに対して天空率を「方位角(間口)」「仰角(高さ)」から安全率を考慮して逆算し、許容範囲となるラインを確認できます。また、計算されたラインで自動的にカットすることも可能です。更に、高さ(仰角)方向に関しては、クリアしているボリュームに対して何処まで積み上げられるかの逆計算も可能です。
比較元となる適合建築物の天空率を上回る計画建築物になるように自動的にカットする機能です。カットの際は方位角(間口)と仰角(高さ)に対して割合の設定が可能です。
天空率を比較する元となる適合建築物は、立上げ位置により天空率が異なります。行政庁によっては、敷地境界線から壁面後退位置までの間であればどこで立上げてもいい場合があり、その際、最適(天空率が一番小さくなる距離)な後退距離を算出します。適合建築物の後退距離を予め指定されたピッチ単位で適合建築物の天空率を逆計算し、最適な後退距離を逆計算する機能です。
